みのりん2022年5月号
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麦北部営農センター 指導振興課育苗準備 育苗期間は稚苗で20日を目途とし、播種日は田植え予定日をもとに逆算し準備しましょう。① 床土 山土を使用する場合は土を良く乾燥させ、5mm程度の篩ふるいでふるいます。山土は無肥料であるため、育苗粒状肥料を混ぜましょう。(育苗粒状肥料1kgで70箱分)② 種子籾消毒 スミチオン乳剤 1,000倍とヘルシードTフロアブル200倍を混用し、24時間浸漬してください。また、浸種中は2~3回攪拌してください。③ 播種 播種前、床土は十分にかん水し、播種時は床土表面の水がよく切れた状態で播種します。播種量は催芽籾で1箱170~180gを均一に播き、覆土は若干粗めの土を使用し、種籾が隠れる程度に行いましょう。また、苗立枯病予防のため、ダコレート水和剤500倍を1箱当り500mℓ、播種時に同時潅注してください。④ 出芽の方法・(積み重ね方式)10~15段に積み重ね、最上部には高温障害を回避するため、空き箱などを1~2箱重ね、その上からビニールシートまたはシートなどで覆います。出芽適温は30℃であるため、日中32℃以上になる場合は、コモなどを掛け、温度上昇を押さえてください(カビの発生や酸素欠乏対策)。  被覆期間は3日間を目安とし、1cmくらい出芽したら夕方に苗を広げます。長く積み重ねる、または被覆するとカビの発生を招くので早めに各作業を実施してください(『なつほのか・にこまる』については『ヒノヒカリ』 収穫間際の降雨は、麦の品質への影響が大きいため、刈り取り適期を逃さないよう注意をお願い致します。1.赤かび病防除 防除は必ず2回実施してください。実施されていない場合は、共乾施設での受け入れができませんので注意しましょう。2.排水対策 排水口の溝さらえを十分に行い、圃場の排水口を整備しましょう。特に枕地の溝の両端は排水口と繋がるようにして、圃場内の停滞水を速やかに圃場外に排出するようにしておきましょう。3.雑草対策 収穫までに、カラスノエンドウなどの問題となる雑草を除去しましょう。4.収穫・被害圃場の別処理…品質向上のためには、倒伏や病害など品質低下のおそれのある圃場は別処理とします。より伸長が早いため注意する)。・(平床方式)種籾は必ず催芽籾を使用し、播種後直ちに苗箱を広げ、太陽シートなどで被覆します。被覆期間は5~7日間程度です。  被覆期間中に降雨があった場合には、速やかにシートに溜まった水を吹き流します(雨水が溜まった状態では、出芽不良になるので注意する)  太陽シート除去の目安は、徒長苗防止のため苗が緑化し伸長、なつほのか3cm。にこまる・ヒノヒカリは4~5cm程度です。⑤ 緑化 積み重ね方式の場合、出芽した苗を直射日光に急激に当てると、白化現象や日焼けを起こすので、ラブシートなどで被覆し、徐々に緑化させます。そのときのかん水については、出来るだけ控えた方が根の伸長を助長し、根張りをよくします。 ラブシート除去は、概ね苗長がなつほのか2cm~3cm。にこまる・ヒノヒカリ3~4cmを目安に夕方行い、自然光にあて硬化させましょう(被覆期間は3~4日程度)。 『なつほのか』については、伸長が『ヒノヒカリ』より早いので、ラブシートを早めに除去します。⑥ かん水 ラブシート被覆期間中は、1日1回正午頃にラブシートの上から十分かん水してください(かん水むらが発生しますので剥いで確認)。緑化後は床土の乾き具合や葉の状態で判断しかん水を行い、夕方のかん水は根の伸長を抑制するため出来るだけ避けましょう(1日2回のかん水が目安)。 但し、強風などで苗がしおれる場合は、夕方であっても少量かん水を行いましょう。・収穫適期の水分は25%です。早刈りや遅刈りは品質低下を生じますので注意しましょう。・収穫期の降雨は、被害粒の発生や品質低下を生じるため、降雨後1日おいて、子実水分が下がってから収穫してください(褐色対策・等級が1ランク下がる原因)。・成熟期以降の降雨が予想されれば、収穫適期より2日ほど早くとも、降雨後の品質劣化を防止するため収穫作業を実施しましょう。5.乾燥・高水分麦を長く放置したり、多量に堆積したり、乾燥速度が極端に遅く高水分に保たれている時間が長くなると品質劣化を起こします。・麦の品質は外観だけでなく、加工適正の方が重要で、麦の品質を維持確保するためには、乾燥中の穀温が大麦40℃、小麦45℃を超えないことが必要です。・初期水分が高く熱風温度が高いほど、発芽率や加工適正が低下するので注意しましょう。《5月の運勢》 天秤座 9/23~10/23全体運/上昇運。最初はスローペースで徐々にスピードアップしていくのが良い動き方。予定は詰め込まず余裕を持たせて健康運/神経質になり過ぎないように。ゆっくり深呼吸  幸運の食べ物/春キャベツ2022.510出芽後の苗の伸長に注意し、健苗育成をお願いします。仕上げの時期です。赤かび病防除の徹底、適期収穫を実施して1等Aランクを目指しましょう。福田 智大福田 智大水稲北部営農センター 指導振興課

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