MItte vol.8 2019年12月
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mini T MAT悠悟さんのミニトマトは9月末から6月まで収穫が行われる。味と生産量の両立が課題というお父さんが作ったミニトマトを美味しそうに食べるこはるちゃん(写真右)、すみれちゃん(同左) 「ミニトマトば作ってみんね」という師匠である地元の先輩のお父さんの一言がミニトマト作りのきっかけになったと話す悠悟さん。長崎県立農業大学校を卒業後、菊農家就農を経て有機野菜会社で露地野菜作りをしていた悠悟さんに、師匠はミニトマト作りを勧めた。それをきっかけに「農事組合法人アグリポート森山」で2年ほどミニトマト栽培の研修を受け、その後、自身でミニトマト作りを本格的に始めた。JAながさき県央南部地区ミニトマト部会 部会長ミニトマト生産者谷口 悠悟さん(32)ごゆうぐちたに両親・叔父・叔母と共に、ミニトマト、水稲を生産しています。ミニトマトの生産は悠悟さんの代から。南部地区ミニトマト部会の部会長も務め、収量、品質向上のため日々積極的な活動を行っています。趣味はブラックバス釣り。〈栽培面積〉 ミニトマト:ハウス48アール 水  稲:400アール 広々とした大地に、どこかのんびりとした空気が漂う諫早市森山町の干拓地。そんなのどかな環境の中にある谷口悠悟さんのハウスには穏やかな光が射し込んで、溢れる緑の中に丹精込めて育てている赤いミニトマトがみずみずしく輝いていました。 「ここ森山の干拓地の土壌は海のミネラルが豊富なので、とても味の良いミニトマトが出来るんですよ」と悠悟さん。「味は良いのですが、生産量をいかに増やすかという課題があります」。味の良さはそのままに生産量を増やすには、バランスよく肥料を使うことが大事とのこと。「ミニトマト作りの師匠に教わった葉面散布(液肥を作物の葉面から追肥する方法)を行うことで、生産量もどんどん増えていきました」。先々 悠悟さんが作るミニトマトは「CF小鈴」という品種で、8月上旬に苗を植え、9月末から翌年6月まで収穫と期間は長い。味は甘みがありトマトの旨味がギュッと詰まったようなコクがある。甘みと酸味のバランスも程よくとても食べやすい。「トマト嫌いの子どもが、うちのミニトマトは食べるという話をよく聞くんですよ」と悠悟さんも嬉しそうに話す。  ハウスの中は、光が優しく降り注ぎ、葡萄のように実るミニトマトはとても美しく輝き、芳醇さを漂わせている。受粉用に飼われているハチも楽しげに飛び回っており、悠悟さんは「このマルハナバチも大事な従業員なんですよ。生産に大きな一役買っているんです」と話す。ハウスの中はまるで穏やかな楽園のようだった。かわいい! おいしい! ミニトマトミニトマト栽培をはじめたきっかけ美味しいミニトマトを育てるための工夫トマト嫌いの子どもにも受け入れられたミニトマトの栽培のことも考え、質の良い土壌を守ることに大変気を配っているようだ。そのほか、地温を上げる目的などのため土壌をシートで覆うマルチ栽培や、麦わらを敷くなどの工夫をしている。こすず

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