Mitte vol.10 2020年 WINTER
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から黄色にグラデーションがかったみかんがたわわに実っていた。 「今年の出来はどうやろか?」 JAながさき県央みかん部会の部会長である常守さんは、長崎県果樹研究会の理事も務めていることもあり、品質向上への意欲と行動力が人一倍高く、研究熱心だ。 「他の農家さんもそうですが、生産する果実や野菜について品質向上への意欲に溢れています。私自身も日々どうすれば今以上の品質のみかんができるのか、研究と試作、そして失敗の繰り返しです(笑)」と話す。 みかんは日本の冬のお茶の間には欠かせない、馴染み深いフルーツだが、ひと昔前とは栽培の方法が随分変わったという。糖度を上げるためにわざと水分をギリギリまで少なくする〝水分ストレス〞をかけたり、甘さだけではなく酸味とのバランスを考えた栽培法など、露地栽培ならではの自然相手の繊細な栽培法が今は必要だという。◆ みかんの収穫期間は9月下旬からながさき県央み創意工夫とたゆまぬ努力が高い糖度と程よい酸味を創り出す気温を見極め収穫を行っている。 「生産者として収穫の喜びはもちろんですが、1年間かけて手塩にかけたみかんが、高い糖度や品質の出来栄えで応えてくれた時は最高に嬉しいです」と話す常守さん。目標は「また食べたくなるみかんをつくること」だと言う。「みかんの産地は全国にたくさんあります。そんな中でも『ながさき県央みかんがまた食べたい!』と思ってもらうことが生産者のやる気につながります。糖度の高いみかんを目指したり、品質向上に手間をかけるのもすべてこのためです。これからもながさき県央みかんのファンを全国に増やしていきたいと思っています」と話す。◆ JAながさき県央のみかんは、現在、関東エリアでの評価が高く、その多くを「ながさき県央みかん」として出荷している。同JA直売所では、お歳暮などの贈答用で箱詰めの県央みかんを販売中。遠方に住む家族や兄弟、ご友人へ、長崎の冬の贈り物として送ってみませんか?

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